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【2008年10月~12月】
ビザ・在留資格、帰化・国籍取得、国際結婚・国際離婚等

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【目次】04.2009年04月~06月 03.2009年01月~03月 02.2008年10月~12月 01.2008年07月~09月

難民政策の転換、タイの難民キャンプで保護されたミャンマー人30人受け入れ
(参考資料:2008年12月19日、日本経済新聞及び読売新聞)

 日本政府は18日、2010年度中に、タイの難民キャンプに逃れているミャンマー難民を30人程度受け入れる方針を決めました。これは、麻生首相が同日、グテーレス国連難民高等弁務官と会談した際に明らかにされたものです。近隣国(タイ)に避難したものの定住が難しい(ミャンマー)難民を他の国(日本)が受け入れるという、「第三国定住制度」を導入することになります。この制度による難民の受け入れはアジアでは初めてのことです。

 「出入国管理及び難民認定法」の第61条の2第1項によると、難民認定申請を行うことができる者は「本邦にいる外国人」とされており、外国にいる者は含まれていません。つまり、今回の方針決定は難民政策の事実上の転換ということになり、難民保護の責任を分担する姿勢を国際社会に印象づける狙いから下されたものです。

 2010年度中に受け入れるミャンマー難民は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)がタイで日本行きの希望者を募った後、日本政府が派遣した担当者による面接などを経て決定されます。日本政府は受け入れた難民に対して、日本語習得の支援や職業訓練、職業紹介を行う方針です。今回の新しい難民政策の導入は試行的なものですが、ミャンマー難民の日本への定着状況を見極めた上で本格的な導入に踏み切るようです。

難民認定申請者が激増、認定手続きの長期化による申請者の貧窮問題噴出
(参考資料:2008年12月11日、日本経済新聞夕刊)

 法務省によると、難民認定申請者数について、1996年から2005年までの10年間は毎年100人台から400人台で推移していましたが、2006年は954人、2007年は816人、2008年は1,500人程度に激増しました。法務大臣に難民と認定された人の数は昨年よりやや多い50人程度に対し、在留特別許可を受けた人の数は昨年の4倍以上の400人程度に達する見込みです。

 2006年に申請者数が増加したのは、その前年に改正入管法が施行され、難民認定申請者が不法滞在等の在留資格未取得外国人である場合、一定の事由に該当する場合を除き、仮滞在の許可が行われるようになったからです。2007年以降については、申請者が最も多いミャンマーでは反政府デモが弾圧されていること、スリランカでは内戦が激化していることが影響しているようです。

 法務省は難民認定審査担当官を増員し、申請から異議申立てに対する審査までの期間を半年以内に設定しているようですが、申請者数が急増したため、昨年の平均審査期間は約1年8か月となり、今年はさらに伸びることが予想されます。在留資格のない申請者は就労することができず、生活保護を受けられません。そのため、難民認定手続きの長期化によって、申請者はますます困窮し、外務省が申請者に提供する生活費等のための予算が底をつくという事態になっています。

 そして、今年在留特別許可を受けた人の数が前年に比べ4倍以上に急増したことで、来年以降、難民認定申請者数がさらに増加していくでしょう。それに対応する政策が急務となっています。

生体情報認証システム新設(改正入管法施行)から1年、846人入国不許可
(参考資料:2008年11月28日、日本経済新聞夕刊及び法務省報道発表資料)

 法務省入国管理局(入管)は、平成19年11月20日の改正出入国管理及び難民認定法(入管法)施行以来、全国の空海港において、個人識別情報を活用した出入国審査を実施しています。具体的には、指紋をスキャナーで読み取り、顔写真を撮影するという生体情報認証システムの活用です。この新しい審査方法は、テロ対策及び不法滞在者対策として実施されたものです。したがって、新システムには、国際刑事警察機構の指名手配者リストや過去の退去強制者リストなど、数十万件のデータが保存されています。

 施行から今年11月19日までの1年間で、新システム活用により入国を認められなかった外国人の数は846人でした。その内、過去に退去強制処分を受け、一定期間入国を認められていないのにもかかわらず入国を試みたために、退去を命じられた人の数は748人でした。国籍別内訳は、韓国290人、フィリピン137人、中国83人の順でした。また、偽造旅券(パスポート)を使用するなどして入国を試み、退去強制手続を執行された人の数は98人でした。国籍別内訳は、フィリピン18人、イラン16人、スリランカ10人の順でした。さらに、指紋などの個人識別情報の提供を拒否し、入国を認められなかった人は、10月30日に成田空港に到着した中東の男性1人だけでした。

 この期間中、外国人入国者数(概数)は936万5千人で、前年同時期に比べて3.6%増加しました。一方、入国許可後、滞在期間を過ぎても国内に居続ける不法残留(オーバーステイ)者の新規発生数は、前年同期の11,500人に対し、7,500人にまで減少し(約35%減)、新システムが相当の効果をあげていることを示しています。

国籍法改正による偽装認知防止策、親子関係確認厳格化へ
(参考資料:2008年11月25日、読売新聞夕刊)

 今国会で国籍法改正が予定されています。外国人と日本人の間の子供の国籍取得要件に関して、「父母の婚姻」を前提とせずに、「父親による認知」だけで足りるという内容です。現在の国籍法によると、法的に婚姻関係にない外国人の女性と日本人の男性の間の子供は、出生前に日本人の父親から認知されていないと、日本国籍を取得できません。最高裁は今年6月、この国籍法の規定を違憲であると判決しました。今回の改正は、この判決を受けてのものです。

 しかし、外国籍の女性が日本人男性に偽装認知をさせることによって、自身の子供に日本国籍を取得させ、自身は「定住者」のような在留資格を取得するという悪質なケースが考えられます。法務省はこれを防ぐため、親子関係確認を厳格化するという方針を固めました。具体的には、法務局に子供の国籍取得届を提出する際、父親の戸籍謄本、両親と子供が一緒に写った写真等の添付を求め、親子関係に疑問が生じた場合、父母以外の関係者からも事情を聴取するという内容です。

 こうした方法以外に、父子のDNA鑑定の義務化も考えられますが、法務局で鑑定の信用性を判断するのは困難です。また、母親が外国人の場合のみ鑑定を義務化すると、国籍による差別であるとみなされるでしょう。なぜならば、日本人男性が日本人女性の子供を認知する場合、市区町村役場において認知届を提出するだけでよく、親子関係確認の資料を提出することはないからです。こうした理由から、父子のDNA鑑定は現実的ではありません。

地方工場の雇用調整が外国人労働者直撃、外国人住民と共生できる法整備必要
(参考資料:2008年11月24日、日本経済新聞)

 米国の金融危機に端を発した世界経済の急速な悪化が日本国内輸出産業にも大きな打撃を与え、地方工場においても、非正規従業員を中心とした雇用調整が急速に進んでいます。バブル経済崩壊以降今日に至るまで、地方工場の人手不足を支えてきた外国人労働者の多くが、今回の大きな荒波に飲み込まれています。彼らは既に日本人と同様に「生活者」であるので、日本での仕事がなくなったことを理由に、彼らを帰国させるというわけにはいきません。外国人にとって逆風ともいえる厳しい状況である今、彼らの雇用や生活環境を守るための法整備が早急な課題となっています。

 現在の法制度上、問題が指摘される点は以下の通りです。外国人登録制度においては、本人による申請がない限り、転居の事実を把握できません。それゆえに、外国人の子供の教育、各種福祉サービスの提供、災害時の緊急対応などに支障をきたしています。そして、健康保険や年金の加入者が極端に少ないことも問題となっています。これは、事業者側が保険料負担を避けるために、雇用契約を短期間にとどめているケースが多いからです。さらに、「研修・技能実習制度」を悪用し、過酷な労働条件を強いる事業者が少なからず存在するという事実は、国際的に大きな問題となっています。

 外国人登録者は2007年末時点で215万人を超え、永住許可を受けた者の数は、特別永住者も含めて87万人にも及びます。今年もそれらの数字は加速度を増して増え続けています。特に、群馬県大泉町や豊田市など製造業の町において目立つ日系人(ブラジル人)の数は31万7千人に上り、日本の地域社会の一員であり「生活者」となっています。外国人のための日本語講座、外国人児童の教育、社会保険制度、雇用対策などの面において、外国人と共生できる社会基盤を早急に整える必要があります。

国際離婚時のトラブルと注意点
(参考資料:2008年11月1日、日本経済新聞・日経プラスワン) 

 厚生労働省の人口動態統計によると、2007年の国際結婚件数は4万件を超え、婚姻全体の5.6%を占めました。外国人妻の国籍は中国、フィリピンの順、夫の国籍は韓国・朝鮮、アメリカの順に多かったようです。一方、同年の国際離婚件数は1万8千件を超え、離婚全体の7.1%を占めました。

 国際離婚の多くは協議離婚でなく、裁判によって成立しています。国際離婚を巡る裁判では、裁判所の管轄適用する法律が問題となります。夫婦とも居住地が日本である場合、日本の裁判所の管轄です。外国人配偶者が離婚に同意せずに本国に帰国した場合、判決の執行力を考慮すると、配偶者の国でも訴訟を起こす必要があります。また、適用する法律に関しても、夫婦の居住地、財産の保有地、外国人配偶者の本国法の規定などによって異なります。

 さらに、両親の一方による「子供の連れ出し・連れ去り」が国際的な問題となっています。子供との係わり方について相手との合意がなく、それを犯した場合、犯罪者として厳しい処罰を受ける可能性があります。1980年に採択された「国際的な子の奪取の民事面に関するハーグ条約」によると、片方の親に連れ去られた子供の迅速な返還や面接権の保護のための手続の整備を加盟国に要求しています。先進国の多くがこの条約に署名してますが、日本は批准していません。

 欧米諸国の多くは、親権を離婚後も夫婦双方が持ち続ける「共同親権制度」を採用しています。一方、日本は、片方の親が親権者となる「単独親権制度」を採用しています。このため、日本では離婚後、当然の如く母親が子を連れて家を出るケースが多いです。日本の慣習とは違うハーグ条約では、この行為が不法な連れ去りとなりうるので、注意が必要です。

 日本はこの条約を批准してないので、日本人の親による子供の連れ出しは、相手国に行かない限り、問題無きが如く見えます。しかし、この行為は子供が自由に両親に会う機会を奪っています。国際離婚時には子供の利益も考慮しましょう。

フィリピン人看護師・介護福祉士、来年前半来日の見通し
(参考資料:2008年10月29日、日本経済新聞夕刊)

 日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)は、2006年9月に締結されました。今年10月上旬になってようやく、フィリピンの上院がこれを承認し、フィリピン人看護師・介護福祉士が来年前半に来日する見通しとなりました。

 フィリピンの上院が承認に2年もの時間を費やした理由は、日本側が示した看護師・介護士の受け入れ条件が、外国人にとって極めて厳しい内容であるからです。来日する看護師と介護士は、既に現地の国家資格を取得しているのにもかかわらず、看護師は来日から3年、介護士は4年以内に日本語による日本の国家試験に合格しないと、日本に残留することはできません。彼らが新たに日本語を習得しなければならないという負担は、日本人が想像する以上に重いです。

 日本をはじめとする先進諸国では、医療・介護分野の人手不足は深刻です。一方、フィリピン人は英語を公用語の一つとし、ホスピタリティ能力も高いため国際的な需要はとても高いです。そうした状況下で、給料が高く、英語が通じるアメリカ、カナダ、イギリス等との人材獲得争奪戦になれば、フィリピン人が条件の厳しい日本を選択する可能性は低いでしょう。

 日比間EPA受け入れ枠は、最初の2年で看護師400人・介護士600人で、1年目はそれぞれ半数が定員です。インドネシアから今年8月看護師・介護士の候補者200人余りが来日しましたが、定員の500人を大きく下回りました。条件の厳しさと周知期間の短さが影響したようです。もしフィリピンも同様の事態となれば、後続のタイベトナムなどからの人材受け入れにも支障が出るかもしれません。日本が医療・介護分野の人材を外国から広く獲得していくには、実務に必要な日本語履修を前提としながらも、英語による日本の国家試験の受験を認める必要があるでしょう。
 就労可能な在留資格もご参照下さい。

経団連、「日本型移民政策」の検討を提言
(参考資料:2008年10月15日、日本経済新聞及び日本経済団体連合会HP)

 日本経済団体連合会(経団連)は10月14日、「人口減少に対応した経済社会のあり方」と題する提言書を公表しました。今後50年の間に、日本の生産年齢(15-64歳)人口は、現在のおよそ半分の4600万人弱に減ります。こうした現象を踏まえ、高度な技能を持つ人材留学生一定の資格や技能を有する人材を中心とする移民を海外から受け入れ、日本経済の競争力を保つべきだという見解を示しました。経団連が移民の受け入れまで踏み込んだのは初めてです。

 「国際的な人材獲得競争と日本型移民政策の検討」と「受け入れた外国人材の定着の推進」のという項目で、以下のようなことが述べられています。日本はこれまで、専門的・技術的分野の高度人材(IT、研究開発、金融、商品開発、海外事業展開等)の受け入れを基本としてきました。しかし、世界的に人材獲得競争が激しくなってきている中、国際競争や人口減少に対応できる社会を構築するためには、必要な人材を幅広く積極的に受け入れていかざる負えない状況になってきました。高度人材に加えて、留学生(大学、大学院)、一定の資格や技能を有する人材(看護師、介護士等)を中心とする幅広い層の受け入れと、彼らの定住化(情報提供、生活相談、日本語教育、医療、年金、就労環境等の整備)を図っていくことが求められています。そのためには、担当大臣設置や関連分野の法整備を含めた「日本型移民政策」の検討が必要です。

 外国人の受け入れや定着には、地域社会への直接的な影響、社会統合のためのコスト、外国人の人権問題等が伴うため、国民的な合意形成が必要です。外国人の受け入れ制度に関して、国家的な議論を早急に開始する必要があります。

南米パラグアイ日系移民が日本国籍取得要請準備、法務省の対応に注目
(参考資料:2008年10月12日、日本経済新聞)

 不可抗力で日本国籍を取得できなかったパラグアイの移住者38人が、日本国籍取得を日本政府に要請する準備を進めています。パラグアイの日本人・日系人社会は約7,000人で、そのうち日本国籍を持つ人は3,600人ですが、同じような諸事情で日本国籍の取得を望む日系人は、100人単位でいるとみられています。

 パラグアイにおける不可抗力とは、第2次大戦直後の駐在官不在、移住地の劣悪な道路交通状況、貧しい時代背景、移住地の日本人会の機能不具合などのようなやむを得ない事情です。これらの諸事情により、結婚や出生等の届出を期限内に出すことができなかったり、出しても事故で日本に届かなかったりしたことが時々あったようです。

 パラグアイにおける国籍取得のルールは生地主義です。このため、彼らはパラグアイ国籍を問題なく取得しています。一方、日本における国籍取得のルールは血統主義です。つまり、出生時に父又は母が日本国民である場合は、出生子は日本国籍を取得します(国籍法2条1号)。しかし、前述のような不幸な諸事情により、パラグアイの日系人の中には、日本国籍を望んでいるのにもかかわらず取得できなかった日本人がいます。

 帰化許可による日本国籍の取得が残っていますが、生活基盤がパラグアイにあって日本に長期間住めない人に対して帰化許可は下りないでしょう。当地の日系人38人が実際に日本国籍取得を要請してきたら、日本の法務省はどのように対応するのでしょうか。注目すべき点です。なぜならば、彼らは日本の国籍法戸籍法が定める期限及び年齢を超えてしまっていますが、不幸な諸事情がなく届出が適正に行われてさえいれば、問題なく日本国籍を取得できた日本人だからです。

外国人の雇用届出義務化から1年、企業の対応進まず
(参考資料:2008年10月6日、日本経済新聞)    

 厚生労働省は9月上旬、「改正雇用対策法」施行後初めて、外国人雇用の届出状況(6月末時点)を公表しました。その時点で、直接雇用している外国人労働者数は全国で338,813人でした。50人以上規模の事業所を対象とした任意届出であった2007年に比べて、約4割増加しました。外国人労働者の出身国については、中国がトップで44.2%、以下ブラジルが20.9%、フィリピンが8.3%、韓国が3.9%という順になっています。

 「改正雇用対策法」施行によって、外国人を雇用するすべての事業主は、外国人の雇用及び離職に際して、外国人の氏名在留資格在留期間などを届け出なければなりません。この制度の狙いは、外国人労働者全体の数値の把握外国人雇用管理状況の改善離職した外国人の再就職支援不法就労防止です。

 しかし、この法律による事務手続の煩雑さが事業主にとって大きな負担となっています。また、仮に届出を怠っても、罰金は30万円以下と比較的軽く、、届出状況の改善にあまりつながっていません。ちなみに、入国管理局や厚生労働省のデータによると、実際の外国人労働者数は約百万人いるとされていますが、今回公表された数字はその3分の1にしか過ぎません。今後、届出の進捗状況次第では、この制度の見直しが必要になってきそうです。

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